2025年6月期第3四半期決算(2025年4月30日発表)
最新の決算概況について図表やグラフ等を交えて説明しています。

1.経営成績等の概況

連結売上高に関しては、お客様である日本企業の間で中長期的なトレンドとなりつつある「データ及びデジタル技術を活用した企業経営・企業活動の高度化」を通じた競争力維持・強化のための投資ニーズは引き続き堅調であり、連結決算開示事業、デジタルトランスフォーメーション推進事業、経営管理ソリューション事業の3事業全てが売上成長を実現したことに加え、前年同期に経営管理ソリューション事業において組織再編に伴い売上成長が抑制されていた反動もあり、20,938百万円(前年同四半期比17.6%増)と増収になりました。


利益に関しては、業容拡大に応じた人件費及びIT費用、受注増に対応するための外注加工費、ソフトウエアビジネス強化を中心とした将来成長を実現するための投資性の費用が増加したものの、ソフトウエアビジネスの成長による利益率の向上及び前年同期に経営管理ソリューション事業の利益水準が低くとどまったことによる反動等もあり、営業利益3,625百万円(前年同四半期比17.9%増)、経常利益3,620百万円(前年同四半期比17.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,270百万円(前年同四半期比15.0%増)となりました。

各報告セグメントの状況は以下のとおりです。

 

連結決算開示事業については、アウトソーシングビジネスが引き続き高い成長率を維持して増収に貢献していることに加え、ソフトウエアビジネスにおいて価格戦略の見直しや受託開発の影響で増収し、売上高は6,449百万円(前年同四半期比17.0%増)と増収になりました。収益性の面においては、人員増加による人件費増、オフィスの増床に伴うオフィス費用増及びソフトウエアビジネス強化のための研究開発費の増加といったコスト増の要因はあるものの、ソフトウエアビジネスにおける価格戦略の見直し等の改善効果が表れ始めている影響で利益率が向上したことにより、営業利益1,776百万円(前年同四半期比23.6%増)と売上増を大きく上回る増益率となりました。


デジタルトランスフォーメーション推進事業については、一部の大型案件のキャンセルが発生したものの、経営や事業推進に関わる意思決定にデータを活用するニーズは引き続き堅調であり、「クラウド・データ・プラットフォームの構築」を中心とする案件の増加が増収を牽引した結果、売上高は7,729百万円(前年同四半期比16.4%増)と増収になりました。収益性の面では、売上成長を支えるための人員増及び採用競争力の強化を意図した報酬水準の引き上げによる人件費増加、自社リソースを補うための外注費の増加といったコスト増に加え、前述の大型案件のキャンセルの影響で収益性が悪化したことにより、営業利益は1,312百万円(前年同四半期比1.0%増)と前年同
期から微増となりました。


経営管理ソリューション事業については、ソフトウエアビジネスを中心とする収益構造の転換はまだ途上である一方で、グループ経営管理ソリューションの事業領域においては成果が出始めていることに加え、前年同期では組織再編に伴い営業活動に制約が生じて売上成長が抑制されていた反動もあり、売上高7,023百万円(前年同四半期比16.1%増)と増収になりました。収益性の面では、業容拡大に応じた人件費、外注費及びIT費用の増加といったコスト増要因はあるものの、前述の増収に加え、前年同期は売上成長の停滞による利益減が強く出ていた反動もあり、営業利益は1,291百万円(前年同四半期比52.7%増)と前年同期を大きく上回りました。

売上高・営業利益 四半期推移

  • 2022年6月期第1四半期連結会計期間の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、 2022年6月期に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。2021年6月期以前の数値と比較する際には、会計基準変更の影響が含まれることをご了承下さい。

2.財政状態に関する説明

① 資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期末の資産合計は、21,360百万円(前連結会計年度末比536百万円減)となりました。これは主に、現金及び預金の増加983百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少125百万円、法人税等の還付などによりその他(流動資産)の減少1,131百万円、ソフトウエアの減少222百万円などによるものです。


一方、負債合計は6,809百万円(前連結会計年度末比1,793百万円減)となりました。これは主に、未払法人税等の減少412百万円、契約負債の減少676百万円、賞与引当金の減少593百万円などによるものです。


また、純資産合計は親会社株主に帰属する四半期純利益2,270百万円の計上と剰余金の配当708百万円の支払いなどにより、14,550百万円(前連結会計年度末比1,257百万円増)となりました。この結果、自己資本比率は68.0%(前連結会計年度末は60.7%)と、前連結会計年度末に比べ7.3ポイント向上し、有利子負債も少なく安定性の高い財務バランスを保っていると考えております。

② キャッシュ・フローの状況

当第3四半期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ452百万円増加し、12,429百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りです。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1,827百万円となりました。(前年同四半期は1,260百万円の獲得)
増加要因の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益3,788百万円、減価償却費371百万円、法人税等の還付額339百万円であり、減少要因の主な内訳は、契約負債の減少額676百万円、賞与引当金の減少額593百万円、法人税等の支払額1,726百万円であります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、288百万円となりました。(前年同四半期は605百万円の使用)
支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出70百万円、無形固定資産の取得による支出44百万円、敷金及び保証金の差入による支出346百万円、投資有価証券の取得による支出190百万円であり、収入の主な内訳は投資有価証券の売却による収入218百万円、敷金及び保証金の回収による収入149百万円であります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,056百万円となりました。(前年同四半期は1,498百万円の使用)
支出の主な内訳は、自己株式の取得701百万円、配当金の支払額708百万円であり、収入の主な内訳は自己株式の売却349百万円であります。

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